「太宰治の遺書について」
「走れメロス」などで有名な太宰治。
短編「列車」でデビュー、その後も「斜陽」・「人間失格」など多数の有名な文学作品を残している。
そんな太宰治は39年間の人生の中で5回も自殺未遂を行っており、昭和23年玉川上水にて愛人と共に入水心中により自殺した。
昭和23年6月14日に発見された。妻宛の遺書にはこう書かれてました。
「子供は皆 あまりできないやうですけど 陽気に育てて下さい
あなたを きらいになったから死ぬのでは無いのです
小説を書くのがいやになったからです
みんな いやしい 欲張り ばかり 井伏さんは悪人です
津島 修治
美知様
お前を誰よりも愛していました。」
個人的感想
遺書の中で強烈に印象を受けたのは、「小説を書くのがいやになったから死ぬのです」というところ。あれだけの有名な作品を書いていたのにも関わらず、小説を書くのがいやになったから死ぬ、というのはよほどなにかいやなことでもあったのかな、と思いました。
5回も自殺未遂をしている太宰治さん。その時の気持ちはどんなものだったのでしょうか。死のうとしている人の気持ちを人は絶対にわかってやれるものなのか。
私の友人も自殺したのですが、未だになぜ死のうとしたのかわかりません。
母が言うには「自分のことをわかってくれる人をまだ見つけきれなかったのではないか」
なら、太宰治さんと一緒に自殺した妻は、太宰治さんが死ぬことを理解してあげたのでしょうか?理解して、死ぬことを決めたのでしょうか。
死ぬ同年、「人間失格」が太宰治の遺書みたいな存在と言われています。周囲にあわせるだけで生きており、自分という存在が全くの無い、ような感じをうける。そんな主人公。もしかしたら、主人公は太宰治さん自身を映し出しているのかもしれません。
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